
こんにちは!
当記事では、芸術系の大学で日本画を専攻した方々の進路選択について紹介していきます。
1. 日本画ってどんな絵?

皆さまは、「日本画」がどの様な絵のことを指すのかご存知でしょうか。
日本画という概念が誕生したのは、明治時代だと言われています。
鎖国が終わったこの時代には、西洋諸国の文化が多く日本に流入してきました。
そして、美術分野でも同様に、油絵を始めとする西洋の絵画を国内でも描く人が現れるようになりました。
ゆえに、それらの絵と、伝統的な日本な様式を汲んだ絵を区別して捉えるために
日本画という概念が生まれました。
また、日本画は、和紙や絹に墨や岩絵具、胡粉、金箔などを用いて描かれ
油絵と比べて陰影がないことや、顔料の色の美しさが綺麗に現れる発色の良い画風を特徴とします。
それでは、ここから日本画を学んだ方々の進路について見ていきましょう。
2. 進路選択について〈アーティスト編〉

芸術系の大学で日本画を学んだ後にアーティストとして活動されている方もいらっしゃいます。
画家として生計を立てる道のりは容易ではありませんが、
実際に活躍されている2名の方をご紹介させて頂きます。
松本冬子
経歴:東京藝術大学東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業、同大学院美術研究科博士課程修了、博士。
女性や幽霊、人体、臓物などを題材とした日本画を描かれている松本氏。
彼女は、他の短期美術大学を卒業後、働きながら予備校に通い
5度目の受験で東京藝術大学に入られました。
博士号取得後は、日本を代表する日本画家として精力的に活動されています。
彼女の公式HPには、過去の展覧会や作品が掲載されているので、ぜひご覧になってみて下さい!
公式HP FUYUKO MATUI
村上隆
経歴:東京藝術大学美術学部日本画科卒業、同大学大学院美術研究科博士後期課程修了、博士。
アーティスト、キュレーター、コレクター、映画監督、
有限会社カイカイキキ創業者と多彩な顔を持つ村上氏。
その才能は世界でも認められ、ルイヴィトンとのコラボレーションや
ベルサイユ宮殿での個展開催など、華々しい活躍をされています。
そのような彼も、実は日本画科出身。
アニメ風のキャラクターやポップな画風が有名ではありますが、
それらの作品の中にも日本画の浮世絵や琳派の構成からの影響が感じられます。
3. 進路選択について〈就職編〉

3-1. 一般企業
芸術系大学卒業後、一般企業に就職される方も多くいらっしゃいます。
そのような方々には、副業としてのアーティスト活動がおすすめです。
別記事で、自宅で手軽に絵を販売する方法などもご紹介しているので、ぜひご覧下さい。
3-2. クリエイター・デザイン系
培った技術を活かし、クリエイターになったり、デザイン系の仕事に就くという選択肢もあります。
実際に、東京藝術大学日本画科の2019年 3月卒業・修了者の進路実績を見てみましょう。
・コロプラ(オンラインゲーム会社)
・スクウェア・エニックス (ゲームソフト販売、出版社)
・任天堂 (玩具、コンピュータゲーム会社)
・DeNA(インターネット関連会社)
・ルームワン(オーダーカーテン専門店)
東京藝術大学サイトHP「最近五年の進路状況」より
このように、IT系の会社やゲーム会社などクリエイティブ方面で活躍されるされる方もいらっしゃいます。
4. 最後に

以上、芸術系の大学で日本画を学んだ後の卒業後の進路についてご紹介しました。
アーティストとして活動されている方もいらっしゃれば、
一般企業に勤める傍ら趣味や副業として絵の制作を行う方、
他業界でのクリエイティブ業に関わる方など、多様な進路選択があることが分かります。
どのような進路を選択するにしろ、自分自身で己の人生に責任を持ち、
出来るだけ後悔のない生き方をすることが大切です。
周囲の方々や世間の通説を参考にするのは(もちろん大切ではありますが)ほどほどにして、
最後はあなた自身で進む道を決定しましょう!頑張って下さいね。