
こんにちは!
当記事では、ヨーロッパで有名美術・芸術を学べる大学を国別に3校ご紹介します。
アクセス数ナンバーワンと言われる世界大学ランキングを発表しているサイト、
QS World University Rankings for Art & Design 2020のアート&デザイン部門で
上位ノミネートされた芸大や美大を
ピックアップしてお届けします!
1. 王立美術院【イギリス】

さて、まず初めにご紹介するのが、上記ランキングで堂々の第1位に輝いた
イギリスのロンドンに位置する王立美術院(ロイヤル・カレッジ・オブ・アーツ、RAC)です。
そしてこの美術院、なんと6年連続第1位を獲得し続けています。
芸術系の大学院大学なので学部生はおらず、大学院生のみで構成されています。
概要
1837年に官立のデザイン学校として設立し、
1896年に現在の名前であるロイヤル・カレッジ・オブ・アートに変更されました。
学生数は約2000人、年間留学費用は約800万円と言われています。
学べる分野としては、応用芸術(陶芸、ガラス、金属細工、宝飾品)、建築、ビジネス、
コミュニケーション(アニメーション、グラフィックデザインなど)、現代美術、キュレーション、
製品設計、環境、体験デザイン(製品体験)、ファッション、ファインアート、グラフィックデザイン、
人文科学、イラスト、工業デザイン、製品デザイン、文章構成など
アートを起点として非常に幅広く網羅しています。
著名な卒業生
著名な卒業生としては、イギリスの架電メーカー、ダイソンの創業者であるジェームズ・ダイソンや
エイリアン、グラディエーター、オデッセイなどの有名作品を手掛けた映画監督、リドリー・スコット、
ロンドン五輪の聖火台や、Googleの本社をデザインしたトーマス・ヘザーウィック、
一流ブランドバーバリーの元CEO兼最高クリエイティブ・ディレクターである
クリストファー・ベイリーなど超一流のアーティストが名を連ねています。
2. ミラノ工科大学【イタリア】

ミラノ工科大学は、ミラノに本部を置くイタリアの国立大学です。
美術・芸術系大学ではありませんが、
世界大学ランキングのアート&デザイン部門では第6位にランクインしています。
概要
学部としては工学、建築学、デザイン系の学部があり、
学生数は学生数は2016年時点で約4万人と、かなり規模の大きな学校です。
また、著名な建築家やデザイナー、エンジニアを輩出していることで有名です。
英語での授業が多く授業料も年間50万円以下と、日本の国立大学よりも安いので、
留学生にとっても非常に通いやすい大学です。
奨学金も充実していることから授業料無償で通っている人も多く、日本人留学生も多く在籍しています。
著名な卒業生
著名な卒業生としては、1963年にノーベル化学賞を受賞したジュリオ・ナッタや
ニューヨークタイムズタワーや関西国際空港旅客ターミナルビルを設計した世界的建築家レンゾ・ピアノ、
『イタリアモダンデザインの父』と呼ばれるデザイナーのジオ・ポンティなど、
デザイナーを中心として化学分野にまで及ぶ実績をあげています。
3. アールト大学【フィンランド】

さて、最後に紹介するのが、フィンランドのヘルシンキに位置するアールト大学です。
世界大学ランキングのアート&デザイン部門では、第7位にランクインしています。
概要
この大学は、ヘルシンキ芸術デザイン大学、ヘルシンキ経済大学、ヘルシンキ工科大学の
3つの大学が統合されて2010年に設立されたました。
アールトという名前は、ヘルシンキ工科大学の卒業生である
フィンランドを代表する建築家であるアルヴァ・アールトににちなんでいます。
学生数は約1万2千人、学部の数は6つで、学べる分野としては、芸術、デザイン、建築、ビジネス、
化学工学、電気工学、工学、理学など芸術と理系分野、ビジネスを中心に展開されています。
この大学が設立された背景には、
イノベーションの創出とグローバルに活躍する起業家の育成を狙うフィンランド政府の狙いがありました。
在籍する学生の半分以上は大学院生なので研究に対してかなり力を入れており、
政府も「新たな高等教育の公開実験の場」として資金面などで全面的に支援しています。
このように、アールト大学は起業やスタートアップに興味のある人には
かなり整えられた環境が用意されているといえます。
著名な卒業生
著名な卒業生としては、アールト大学自体は設立まもない大学ですので、
当大学を構成する3大学の卒業生をご紹介します。
「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、20世紀のフィンランドのデザインに革新をもたらした
カイ・フランク(ヘルシンキ芸術デザイン大学卒)や
世界最大手の携帯電話メーカであるノキアの元会長
ヨルマ・ヤコ・オリラ(ヘルシンキ工科大学卒)、
またアールト大学の名前の由来である世界的建築家のアルヴァ・アールトも
ヘルシンキ工科大学を卒業しています。
4. 最後に

さて、ヨーロッパの有名美大・芸大についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
私が個人的に印象深かったことは、王立芸術院以外の2校に関しては、
美術・芸術分野以外の学部も多数存在していたことです。
ビジネスやエンジニアリング的な思考など、多角的なアプローチを行っているからこそ
自身の専攻分野に対してもより深い思考を持つことができるのかもしれませんね。
もし、当記事を通して海外トップクラスの美術・芸術系の大学に興味が湧いた方は、
ぜひ各大学のHPも覗いてみて下さい!