
こんにちは!
当記事では、北欧の画家についてご紹介します。
IKEAやSpotify、H&Mやムーミン、マリメッコなど
北欧の企業やデザイン、キャラクターは以外にも(?)私たちの身近にたくさん存在しています。
しかし、北欧絵画について詳しい人は少ないのではないでしょうか?
そこで、今回は北欧文化を理解する基礎教養としてぜひ覚えて下さいね!
1. エドヴァルド・ムンク(ノルウェー)
さて、まず始めにご紹介するのが、『叫び』でお馴染みのムンク。
作品名が『ムンクの叫び』ではなく『叫び』であるという雑学が一時期流行りましたね。
さて、『叫び』を始めとする彼の作品ですが、「全体的に暗い」「少し怖い」「不安になる」
というような感想を持たれる方も多いのではないでしょうか。
実は、彼は、5歳のときに母を、そして14歳のときに姉を亡くすという不幸に見舞われています。
また、自身も幼少期から病弱な少年で、いつも部屋の中で過ごしていました。
この暗い経験は後の彼の人格形成に大きな影響を及ぼし、
「生と死」が彼の制作活動における大きなテーマとなりました。
しかし、40代後半からは彼自身の生活の安定に伴って画風にも変革が見え始め、
身近な人々の日常をモチーフにした絵や、全体的に明るい色彩の絵も描くようになります。
このように、ムンクは、自身の内面にある感情やエネルギーを描き続けた画家でした。
「暗い」だけでない彼の魅力をぜひ知って頂ければと思います!
『太陽』(1911~1916)/現代壁画の最高傑作と言われている。
2. ハマスホイ(デンマーク)

次にご紹介するのが、デンマークの国民的画家ハマスホイです。
彼は、「北欧のフェルメール」や「静寂の詩人」とも呼ばれており、
白・黒・灰色を基調とする暗い色彩の作品を多く描きました。
また、「部屋そのものの美しさ」を際立たせる室内画を多く描いています。
一見、地味にも見える彼の画風ですが、そのテーマのシンプルさゆえに
鑑賞者が自由にストーリー性を想像・解釈することができることのが魅力です。
ハマスホイの室内画は当時の国内でも人気を博し、彼はデンマークの国民的な画家の一人となりました。

3. カール・ラーション(スウェーデン)
さて、お次はスウェーデンの画家、カール・ラーションです。
既出の2人とは異なり、自らの家族を題材とした明るく、色彩豊かな作品を多く残しました。
彼は、生まれは貧困家庭で、若い頃は非常に苦労を重ねました。
しかし、パリで彼の水彩画が大きく評価されたことで
芸術家として名声を挙げることができました。
そして、7人の子どもを持つ幸せな父親としてその生活を数多く描くようになり、
それらが人々の共感を得て国民的画家として人気を博しました。
また、彼は「日本は芸術家としての私の祖国」という言葉を残したほど、
ジャポニズムに強い関心を持っていました。
彼の作品には、日本の浮世絵の構図や線描様式の影響が見られます。
みなさんも、ぜひ彼の幸福感あふれる作品をご覧ください!
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4. ヘレン・シャルフベック(フィンランド)

最後は、フィンランドの女性画家ヘレン・シャルフベックです。
彼女は、3歳の時に不慮の事故で腰骨を折ってしまい、学校に通うことができませんでした。
しかし、絵の才能を開花させ、18歳のときには奨学金でパリに留学しています。
そんな彼女が脚光を浴びたのが、1888年の『快復期』という作品がきっかけでした。
実は、この作品を描く少し前に、ヘレンは婚約者からの一方的な婚約破棄をされています。
そのときの傷から回復しつつある自分と、
病気から快復に向かう少女に投影したのがこの『快復期』という作品でした。
その後、彼女はフィンランド芸術協会によって自国の美術界を代表する
芸術家のうちの一人て選出されるなど、国民から強い人気を集める画家になりました。

『快復期』(1888年)
5. 最後に
さて、北欧の有名な画家4名を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
私自身、当記事の執筆を通して改めて北欧絵画の美しさに心が惹かれました。
今回ご紹介した方の中から、あなたの生涯のお気に入りの画家との出会いがあれば幸いです!