当記事では、美大卒業後の就職先として、学芸員と美術教師の仕事をご紹介していきます。

どちらも、就職するにはある程度の準備期間が必要となので

これらの職に興味がある美大学生さんたちは、

当記事を通してしっかりとイメージをインプットしときましょう!



1. 美大卒業後に公務員を選択する人の比率は?

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まず初めに、美大卒業後にどれだけの学生が公務員になっているのか、その比率をご紹介します。

今回は、日本の美術学部のある大学の中でもトップレベルに位置する

東京藝術大学武蔵野美術大学多摩美術大学の3大学を例に挙げていきます。

それぞれの大学の情報公開の形式が異なるため

東京藝術大学に関しては教員就職率

武蔵野美術大学に関しては、「教員・公務員・学芸員・講師」就職率

多摩美術大学に関しては、「教員・講師」就職率を掲載します。


1-1. 東京藝術大学

次の表は、東京藝術大学の過去3年間(2017~2019年)の教員就職率のデータです。

2019年卒業生(人)教職(人)比率
学部卒23610.42%
修士/
博士課程卒
28682.80%
2018年卒業生(人)教職(人)比率
学部卒25410.39%
修士/
博士課程卒
26710.37%
2017年卒業生(人)教職(人)比率
学部卒22900.00%
修士/
博士課程卒
26220.76%

東京藝術大学サイトHPより】


1-2. 武蔵野美術大学

次のデータは、武蔵野美術大学における2018年度の「教員・公務員・学芸員・講師」就職率です。

2018年度:1% 【 武蔵野美術大学サイトHPより 】

それ以前の職種別データが大学のHPに記載されておらず、1年分のみとなります。


1-3. 多摩美術大学

次のデータは、多摩美術大学における2018年度の「教員・講師」就職率です。

2018年度:3.0% 【 多摩美術大学サイトHPより 】

武蔵野美術大学と同じく、

それ以前の職種別データが大学のHPに記載されておらず、1年分のみとなります。

以上を踏まえると、

美術系学部のある大学を卒業した後に公務員として働く人は非常に少ないことがわかります。

その理由としては、

・そもそも就職希望者が他の一般大学に比べて少ないこと

・資格取得のための教職課程・学芸員課程がハードであること

・公務員の採用枠が限られており、倍率が高いこと

などが挙げられます。

それでは、ここから学芸員と美術教師の仕事について見ていきましょう。


2. 学芸員の仕事について


2-1. 学芸員とは

学芸員とは、博物館資料の収集や保管、展示、

そして調査研究などを行う博物館における専門職員のことをいいます。

公立の美術館・博物館であれば、採用は地方自治体なので地方公務員であり、

一方で国立の施設で働く場合は国家公務員に該当します。


2-2. 学芸員になるためには

〈step1〉

学芸員になるためには、文部科学省が認定する資格を取得することが必須です。

その取得方法は大きく分けて2つあります。

1つ目は、大学・短大で学芸員課程と呼ばれる専門科目を履修すること

2つ目は、文部科学省で行われる国家資格に合格することです。

〈step2〉

資格取得後、博物館や美術館等で採用されれば晴れて学芸員として働くことができます。


2-3. 学芸員の倍率や難易度

実は、学芸員として働くことは非常に難関だと言われています。

大学での学芸員課程の履修は、他の講義と平行して受講する必要があります。

そのため、かなりのハードスケジュールになってしまいます。

しかし、履修できさえすれば資格を取ることができるので、

そういった点では難易度はそこまで高くないでしょう。

また、認定試験においても、合格率は毎年50~70%程度とかなりの高水準です。

ゆえに、学芸員の資格取得は比較的簡単であることがわかります。

しかし、その次のステップである「博物館などでの採用」は非常に厳しい戦いになります。

求人数がかなり少なく、また求人の条件も非常に厳しいです。

専門的な知識に精通していることに加え、外国語の技術も求められることもあります。

資格を取ることができたとしても油断はせずに、その後もかなり勉強する必要があるでしょう。


2-4. 学芸員の魅力

以上を踏まえると、学芸員として働くことはかなりの狭き門であることが分かりました。

美術大学を出ていても、容易に就くことができる仕事ではありません。

しかし、それでも学芸員を志す人は毎年多くいます。

それは、「好きな分野で働くこと」が実現できる仕事だからです。

好きなことを仕事にしたい!という人は多く存在します。

私たちの誰しもがそう思っていると言っても過言ではないでしょう。

そんな、自らの「好き」に応えることができる学芸員だからこそ、

毎年多くの人が目指す職業であるのです。


3. 美術教師の仕事について


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3-1. 美術教師とは

中学・高校において美術の授業を担当し、生徒に美術作品の制作指導を行う職です。

授業内での交流を通じて彼らの創造性を育む、非常に重要かつやりがいのある仕事と言えるでしょう。


3-2. 美術教師になるためには

〈step1〉

大学・短大で学芸員課程と呼ばれる専門科目を履修し、教員免許を取得します。

高校校で教えるためには「高等学校教諭一種免許状」、

中学校で教えるためには「中学校教諭一種免許状」がそれぞれ必要です。

〈step2〉

その後、各都道府県の教員採用試験に合格することができれば晴れて美術教師として働くことができます。


3-3. 美術教師の倍率や難易度

美術教師になる難易度は、かなり高いといえます。

なぜならば、学校に在籍する美術教師の数が少なく、学校ごとに1人~数人程度しかその枠がありません。

2020年度の中学校での採用試験において、倍率が高い上位3つの地方自治体は

宮崎県の10.0倍、続いて京都市と相模原市が9.0倍でした。

また、東京都は2.0倍、大阪府は5.0倍と、以外と都心部の方が低い傾向にあることが分かります。

理由としては、やはり都心部と比較すると地方での募集人数が少ないからです。

上記の宮崎県の場合、定員1人の枠に10人の応募がありました。


4. 最後に

以上、美大卒業後の公務員の仕事についてご紹介しました。

公務員として働くことがかなりの狭き門であることが、お分かりいただけたかと思います。

ですが、あなた自身が学芸員や美術教師になりたいと志すならば

準備期間を設け、計画を立てて着実に勉強することできっとその目標は達成することができます。

どちらも、人々に芸術の素晴らしさを伝えることができるとても重要で、ステキな仕事です。

私は、あなたの夢を、応援しています!

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